文系男子大学生のきままな生活

田舎からのぽっと出大学生が文化的シティーボーイへ進化する過程を綴る(予定)ブログ

オセロ

私はひとりオセロゲームが好きだ。

電車で両脇の人が脚を組んでいたら私も脚を組んでみる。
両脇が本を読んでいたら手にした携帯をバッグにしまい、本を出してみる。
これが実に楽しいのである。
左右の人がラインをしているなら私もラインをする。相手は都合よくいないので公式アカウントだが…。
逆に私が挟む側のこともある。
本を読む私の隣に来て、さらに隣の人が本を読んでいた場合。私の隣に来た人が本を読めば私の勝ちとなるのだ。

お分かりだとはおもうが、勝率は非常に低い。ちなみに私が挟んだひとが同じ動作をしなかったとき、私が挟まれていたことに気づかずなにもしなかったときのみ引き分けとなる。


そんな常に闘いの渦中にいる私が、いつものように電車での闘いを終え、食事をしに行った時である。
その日はひとりで食事に来ていたのだが、頼んだ料理が来たときには私の前後左右全てカップルという状況に陥った。
こうなっては仕方ない。
隣に彼女でなくとも、美人なお姉さんが来てしまえば私は負けてしまう。いや、でもその女性とカップルになれる可能性を考えればこの勝負負けても…などと考えていたら完食してしまった。
意味もなくその場に長居しても詮方ないので、この勝負も引き分けかと席をたった。
その時、気づいたのである。

いつからこの遊び自体がオセロだと錯覚していたのか。
左右ならまだしも前後左右なのである。
瞬間、私の頭は結論を導き出した。

これ、囲碁じゃん。


私がいくら待てど美人なお姉さんなどくるはずもないのである。
あの時、あの場所は陣取りの戦場であり、私は碁石たちに囲まれ盤上を去ったのだ。

それに気づいて以降、私は電車でもどこでも大人しくなったという。。

おわり